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ガレキ

BL・ML小説と漫画を載せているブログです.18歳未満、及びBLに免疫のない方、嫌悪感を抱いている方、意味がわからない方は閲覧をご遠慮くださいますようお願い致します.初めての方及びお品書きは[EXTRA]をご覧ください.

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  • 05/17/20:56

140 喫煙所にて

「ね、アズサちゃん」

「‥‥んだよ」

「今日、ユイくんと『デート』って云ってたよね?」

「ああ」

「それってさ、どういう意味合いのもの?」

「‥何が」

「だから、恋人同士がするような、ほんとに“デート”って呼べるものなのか、それともただ単に友達同士で遊び歩くだけのものなのか、どっちなのかなって」

「‥‥‥‥、‥前者」

「‥‥てことは、ユイくんとは“そういう関係”ってこと?」

「‥‥‥‥ん」

「‥あ、そう!そうなの!へぇー‥ふーん‥‥」

「‥‥何だよ」

「別に。仲睦まじいなーと思っただけ。そっかそっか‥‥うんうん」

「‥‥‥、引いたり、しねぇの」

「何で?男同士だから?」

「‥‥‥‥」

「‥‥今更何も驚かないよ。『いつか“そう”なるんじゃないかな』って思ってたから」

「‥は?」

「ほら、いつだったか君ら喧嘩してたときあったでしょ。あのとき、ユイくんがアズサちゃんに対する気持ちを沢山話してくれたんだ。『ああ、これ“恋っぽい”なー』って感じしたの。もしそうだったとしたら『上手くいけば良いな』って、密かに思っちゃったよね。ユイくんはイイ子だし、アズサちゃんもイイ男だもん」

「‥‥‥‥」

「‥‥中には引く人もいるかもしれないけど、俺は引いたりなんてしないよ。アズサちゃんが誰を好きになろうと、俺アズサちゃんのこと大好きだからね。‥あ、勿論“like”の方だよ」

「たりめーだろ、バカ野郎」

「んふふ。‥‥2人がお互いに納得してそういう関係にあるんなら、それはもうとても素敵なことじゃない。大事な“友達”が幸せなら、俺はすごく嬉しい。ただそれだけのことだよ」

「‥‥‥‥」

「‥‥、一つ訊いて良い?」

「‥何」

「何でほんとのこと話してくれたの?幾らでも誤魔化せた筈だよね?」

「‥‥逆に、誤魔化して何の意味があんだよ」

「まぁ、そりゃそうだけど」

「‥‥‥‥‥、相手がお前だから、としか云いようがねぇ」

「おやまぁ。それは嬉しいねぇ」

「‥‥‥‥正直なとこ、“そう”なったことで“ここ”に来づらくなんのだけは避けたいと思ってた。‥‥今思えば杞憂だけど」

「なーに云ってんだか。ほんとに杞憂だね。俺、絶ーーーっ対そんな風にさせない自信、あるよ?」

「‥‥なーに云ってんだか」

「あら、人の台詞パクんないでよ。‥‥でも、“ここ”をそういう風に思ってくれてるんだね」

「‥‥、俺がっていうより、あいつが来られなくなるのが嫌なだけだ。あいつ、“ここ”もお前のことも気に入ってるし。バンドとしても“ここ”使えなくなったら不便だし」

「またまた。アズサちゃんもそうでしょー?」

「‥‥暇潰しと一服と、タダでコーヒー飲める場所」

「もぉ‥‥素直じゃないんだから。『バンドとしても』ってことは、アズサちゃん自身も入ってるでしょ。だから、絶対『来づらい』思いなんてさせない。ってか、そんなこと考えないでよ。アズサちゃんと俺の仲でしょ」

「‥どんな仲だよ」

「アズサちゃんは俺の愛弟子でしょー!?ほんと可愛くないんだからー!も少し可愛げ持った方が良いよアズサちゃんは!」

「るせ」

「‥‥‥、話してくれて、有難うね」

「‥別に。‥‥っつーか、野次馬根性丸出しだな」

「まぁ‥‥正直なとこはね」

「‥‥やっぱ性格悪りぃ」

「‥嘘嘘!今の嘘!」

「云ってろ」

「‥‥‥‥これからも、気兼ねなく来てよ。バンドとしても、個人的にも‥デートの途中でも。いつでも待ってるから」

「‥‥ん」

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