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96 久留嶋先生は養護教諭
「‥‥‥‥なぁ、くるちゃん」
「何かね」
「‥‥例えばの話なんだけどさ」
「うん」
「突然、Aくんの持ち物が失くなりました。探しまくったけどどこにも無くて諦めかけてたら、Aくんと仲良しのBくんが自分の机の中に入ってたと云ってその持ち物を持ってきてくれました。でも、その持ち物は見るも無惨な姿になってました。因みにAくんの持ち物をボロボロにしたのはBくんじゃありません。何故Aくんの持ち物がボロボロにされてBくんの机の中に入っていたのかは謎のままです。‥‥‥‥これって、どういうことだと思う?」
「‥‥‥‥、‥‥よくわかんないけど、第三者がAくんとBくんを仲違いさせたいんじゃないのかね」
「‥‥やっぱそう思う?」
「うん、思う」
「そうだよなぁ‥‥そうとしか考えらんないんだよなぁ‥‥‥んんー‥‥」
「‥‥‥‥自分の話?それとも、お友達の話?」
「‥‥ただの例え話だよ」
「そう。‥‥‥‥っていうかさぁ、何度も云ってるけど、そんなに堂々と喫ってるとこ誰かに見られても俺一切弁解出来ないよ?」
「今更何云ってんの、黙認してんのはくるちゃんの方でしょ。俺は『喫うな』って云われたら喫わないよ」
「ほんとかなぁ‥‥嘘くさぁ‥」
「生徒を信用しないなんて、教師失格じゃん」
「いや、俺養護教諭だし」
「何云ってんの。“先生”なことに変わりないっしょ」
「‥‥あ、そうだ。あのさぁ、職員室に備品取りに行ってくれないかな?そしたら上田くんのこと信用してあげる。行ってくれないなら煙草のこと担任の先生に報告しちゃおう、そうしよう」
「はぁ?何で俺がそんなことしなきゃなんないんだよ。ってか俺今一服中だよ」
「取引だよ、取引。確か、ガーゼとか届いてる筈なんだよねー」
「‥‥自分で取りに行くの面倒臭いだけだろ」
「うん、正解。その通り」
「‥はー‥‥‥どこの世界に生徒と取引する先公いんだよ‥‥くるちゃんほんと教師向いてないわ」
「よくご存知で」
「‥‥給料泥棒め」
「何とでも云ってくれたまえ。ほらほら、早く行かないとチクっちゃうよー?停学になっても良いのかなー?」
「‥‥とかいって、全然チクる気ないでしょ」
「うん。無いね。俺、面倒臭いの嫌いだから。基本的に“保健のセンセー”以外のことしたくないんだよねー」
「ははっ。‥ま、ボランティア精神って大事だよね。やっぱ年寄りは労んなきゃなー」
「年寄りは云い過ぎだよ、俺こう見えてまだ20代だからね。俺の机の上に段ボール置いてある筈だから」
「はいはい。んじゃ、これ喫って10分くらいしたら行ってくるわ。ヤニ臭いまんま行ったらヤバいもんね、くるちゃんが保健室で生徒に喫煙させてるのもバレちゃうもんねー?」
「‥‥うーん‥‥‥‥つくづく食えない奴だなぁ、上田くんは‥‥」
「んふふのふー」
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