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ガレキ

BL・ML小説と漫画を載せているブログです.18歳未満、及びBLに免疫のない方、嫌悪感を抱いている方、意味がわからない方は閲覧をご遠慮くださいますようお願い致します.初めての方及びお品書きは[EXTRA]をご覧ください.

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  • 02/05/01:16

53 LIVE!!

無事出番を終えたHazeのメンバーは、SCAPEGOATの面々を残して袖へと下がった
そのまま控え室に戻り、全員が肩で息をしながら椅子にどかりと座り脱力した

「あー、疲れたー!!」

「マジ楽しかったー、やっぱジョイントやるとテンション違うわ!」

「ひっしー、どうだったよ?」

「‥‥‥‥すんげぇ楽しかった」

「‥そうか。まぁ、つまんなそうには見えなかったな」

「うん。なんか後半は自分でも変になってた」

「ははは!そうだったんだ!でもやっぱライヴはそうじゃなきゃね!」

「上出来だ。これからもあんな調子で頼むぜ」

「うん」

「さーてと‥‥‥‥あいつら観に行っか?」

「そだね。ユイ、どうする?」

 

普段なら一等先にライヴの感想を述べるユイが、控え室に戻ってきてからは一言も発していない
椅子に座り、ぼーっとしている

「‥‥ここにいる」

ユイの様子がいつもと少し違うように見えたが、拓真とアタルは敢えてそれを追及しようとしなかった

「‥そっか。ひっしーは?」

「‥‥俺もここにいるわ、少し休む」

「わかった。じゃ、俺らSCAPEGOAT観に行ってくるわ」

そう云って拓真はアタルと共に、控え室から出て行った

 

静まり返る控え室
菱和は立ち上がり、呆然としているユイに声を掛けた

「‥‥どした?」

「──────‥‥‥‥俺、めっちゃ手ぇ震えてる」

声を掛けられたユイは菱和の顔を見て、不安げに笑った
覗き込むと、ユイの指先が震えていた

「‥‥俺も、すげぇ楽しかった。でも‥‥今なんか、ちょっと変だ。いつもはこんなことないんだけど‥‥‥‥」

そう云って、ユイは目を丸くして自分の掌を見つめた

 

未だ興奮冷めやらぬ脳内や心臓
頭の先から指先、足の先まで、全てが快感で埋め尽され、溢れ出て止まらない脳内物質
強迫観念にも似たような感覚で弾き続けた指先

そして、快楽や昂揚感と同等かそれ以上に、不安や緊張もつきまとう中の演奏

張りつめていたものが一気に解け、その反動が今になって出てきているような気がしていた

 

ふと、掌が、大きな掌に包まれた

ユイは少しビクつき、顔を上げた
菱和はユイの前に跪き、ユイの手を握っている
ユイの顔を見上げた菱和の前髪が、揺れる

 

「‥‥大丈夫。俺もだから」

 

穏やかに笑みながら力を込めて握ってきた大きな手もまた、小刻みに震えているのが伝わってきた

不安や緊張の糸が切れたの、菱和も同じだった
リサとはまた違う想いで握られた手
ユイは不思議と、次第に落ち着きを取り戻していくのがわかった
手の震えが徐々に無くなっていく
菱和に手を握られているからだと、自分の手を包み込む大きな手を見てそれを自覚した

 

「──────‥‥アズ」

「ん?」

「もうちょい、このまんまでいてくれる?」

「‥‥‥‥ん」

菱和は、更に力を込めてユイの手を握った
ユイは薄く笑い、菱和の手を握り返した

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