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ガレキ

BL・ML小説と漫画を載せているブログです.18歳未満、及びBLに免疫のない方、嫌悪感を抱いている方、意味がわからない方は閲覧をご遠慮くださいますようお願い致します.初めての方及びお品書きは[EXTRA]をご覧ください.

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  • 02/04/13:51

8 コンビニにて

ユイと拓真は度々、通学中にコンビニに立ち寄ることがある
大体がユイの昼食を購入する為に寄るのだが、真夏の暑い日は涼みに、真冬の極寒の日は暖をとる為に入店することもある
この日も、2人揃ってコンビニに立ち寄った
入店するや否や、ユイは大ファンである洋楽バンドのライヴDVDに、これまた大ファンである海外のギタリストがオーディエンスとして中に紛れているシーンがあることを必死に拓真に説明する
 
「えー?ほんとかそれ?俺も暗記しちゃうほど観たけど、そんな記憶無いんだよなー」
 
「ほんとだって!ほんとに映ってんだから!」
 
「マジかよー?ただの見間違いじゃないの?」
 
「何だよ!信じてないなら今日帰ったらDVD観よ!あれ絶対そうなんだから‥‥」
 
ああでもないこうでもないと話しながら、ユイはショーケースに並んだペットボトルのドリンクに手を伸ばした
それはユイのお気に入りの桃フレーバーの紅茶で、最後の1本だった
ユイが手に取るよりも先に、横から誰かがその最後の1本を手に取った
思わずユイが叫ぶ
 
「あっ!俺のジュー‥─────」
 
 
 
ユイが横を見ると、かなりラフに着崩された、自分と同じ制服が目に写った
しかし、ユイの身長では、ぱっと横を見ただけでは顔が確認できないほど長身の生徒だった
ゆっくりと見上げると、無表情にユイを見下ろす菱和の顔があった
 
 
 
「───ス‥‥」
 
買おうと思っていたドリンクを手に取った途端に『俺のジュース』と宣言され、菱和は戸惑う
 
数秒間、固まる二人
 
 
 
伸ばしかけていたユイの手に、徐にペットボトルの感触が伝わった
菱和からペットボトルを受け取るも、ユイにはその意図が把握出来ないでいる
 
「菱、和‥‥あの」
 
「‥美味いよな、それ」
 
そう云うと、菱和は別のペットボトルを持ち、颯爽とレジへ向かった
 
「‥よう」
 
「お、おはよ」
 
すれ違う拓真に軽く挨拶をし、会計を済ませると、さっさと店内から出ていった
 
 
 
菱和が歩いた後に、ふんわりと香水の香りが漂った
クラス発表のときに、春の風と共に香った匂いと同じだった
その姿を見送ってから漸く、ユイは菱和がドリンク譲ってくれたのだと理解した
 
「貰っちゃった‥‥最後の一本なのに」
 
「良かったな。お前それ好きだもんな」
 
「‥‥優しんだね、菱和って」
 
「益々、見掛けに寄らないなー」
 
菱和と関わりを持つようになって2週間
まだまだ謎の多い人物だが、菱和には見掛けに寄らず優しい一面があると、ユイと拓真の頭にしっかりとインプットされた
 
ユイは譲って貰ったドリンクの会計を済ませようと、足早にレジへと向かった

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